今回は1陸技の試験科目のうちのひとつ、「無線工学の基礎」について、どんな内容のものなのかをお話します。
基礎っていうくらいだし、無線工学というやつの概要的な内容なのかなぁ。
そもそも無線工学自体がなんだかよく分からないや。
ド文系の私が「無線工学の基礎」と初対面した時はそんな感じでした。いざ参考書や過去問を見てみたら、
「基礎」って言葉の意味はき違えてるんじゃないの!?
という感じで、何度過去問集に逆ギレ&八つ当たりしたことか…それくらい強敵で、基礎という割には隠れボスキャラ感はんぱない科目でした。
脅し(?)はさておき、「無線工学の基礎」は
電気物理
電気回路
半導体・電子管
電子回路
電磁測定・その他
の細目で構成されています。
試験で出るのはそれぞれの細目から4~6問ずつ、合計25問です。
「電気物理」や「電気回路」、「電子回路」は計算問題が多く、実際に値を算出したり、計算式を解答したりします。
「半導体・電子管」、「電磁測定・その他」は暗記モノ問題が中心になりますが、「電磁測定・その他」にも計算問題が含まれます。
多くが計算問題で、しかも単純な足し算引き算に留まらないのがこの科目です。
最低でも高校数学レベルの予備知識がないと、ちょっと苦しいかもしれません。
また、試験時間は150分と限られているので、たとえ25問しかないといえど意外と時間が足りなかったりします。
そのためくり返し過去問を解いて、ひたすら紙に書いて計算して、素早くしかも正確に計算できるように問題を解く練習をして、という「頭でなく体で覚える」勉強方法が向いている科目です。
「無線工学の基礎」の勉強ばかりしていた時期は、計算のし過ぎで腱鞘炎になるかと思うくらい手が痺れた経験をしました。
あと、人生で初めてペンだこというものができて感動しました。
決して大げさに言っているわけではありません。
ド文系で頭の弱い私はそのくらい必死にやらないと、とてもじゃないけど合格点を取れる気がしなかったのです…
ここ数年は試験での新問の出現もなく、律儀に過去問を解いて勉強していれば点数が取れるようですが、間違っても完璧に問題の内容と解答の術を理解しようとしてはいけません。
この科目を教える先生になるとかでない限りは、無線工学の基礎の問題を理解しようとしない方がいいです。暗記モノ以外の理屈っぽい問題については、
「なんでこんな解答になるのかよく分からないけど、まぁいいか」
くらいの姿勢で臨みましょう。悩みだしたら先に進めなくなります。
何がどうなったらこんな答えになるんだよ!
と言いたくなるものばかりですが、「そういうもんだから仕方ない」と無理やり納得しましょう。決して真っ向から立ち向かってはダメです。
今回は1陸技の受験科目のうち「無線工学の基礎」についてお話しました。
別のページでは同じく1陸技の受験科目である「無線工学A」や「無線工学B」のお話をします。
そちらも参照してみてください。